トラベル&ライフスタイルブランドの TUMI が新製品のリリースとトゥミ表参道リニューアルを同時アナウンス
ブランドの新たな門出を記念すべく、グローバルクリエイティブディレクターのヴィクター・サンズにインタビューを実施した
1975年にレザー製品の輸入会社として設立された〈TUMI(トゥミ)〉は、これまでにソフトブリーフケースやAlphaコレクション、19 Degreeなど、ラゲージ業界における革新的なアイテムを数々ラインナップさせ、世界的なトラベル&ライフスタイルブランドとなった。そんな〈TUMI〉からこの度、新製品のリリース、そしてトゥミ表参道を全面改装し、アジア太平洋地域初の旗艦店としてリニューアルすることがアナウンスされた。
そこで今回の『Hypebeast』では、ブランド初のアルミニウム製キャリーケース 19 Degree Aluminumを手がけ、新たな時代の〈TUMI〉を先導するクリエイティブディレクター、ヴィクター・サンズ(Victor Sanz)にインタビューを行い、現在のブランドスタイルから新製品などについて話を聞いた。
Hypebeast:まずはご自身の簡単な自己紹介からお願いいたします。
ヴィクター・サンズと申します。今はトゥミのグローバルクリエイティブディレクターをやっておりまして、20年以上にわたって製品の開発を行ってきました。
そもそもどういった経緯で今のお仕事に繋がっていったか教えていただけますか?
最初はファイン・アートに興味がありました。けれども学校ではインダストリアルデザインを専攻していて、そういったことを学んでいるうちに、彫刻と機能を組み合わせた日常的に使えるプロダクトデザインにも興味を持つようになったんですよ。そしてそれと同じくらいファッションも好きだったので、当時からどちらの要素も兼ね備えていたトゥミに2003年に入社することを選びました。
ヴィクターさんがグローバルのクリエイティブディレクターに就任されて約7年が経過しましたが、何かトゥミに変化はありましたか?
当然ありましたね。特にこの5年間はパンデミックなどもあったので凄まじいものでした。世界的に前例がない状況でどうするべきか、トゥミとしても時間をとって、再度ブランドの本来あるべき姿を見つめ直すことが重要だったんです。
トゥミの本来あるべき姿とはどういったものなのでしょうか?
まずはビジネスシーンなどにおけるトラベラーズアイテムのブランド、それからそこから派生するライフスタイルブランドというのが、トゥミがこれまでに培ってきた本来あるべき姿だと思います。ですが、世界的なパンデミックによって人々の行動が制限されてから、お客様のニーズも変化して、バッグはより小さくなり、旅行以外のシーンで使えるアイテムが求められるようになりました。そこで私たちは、トゥミのコア(核)とも言えるトラベラーズアイテムの機能性をライフスタイルやファッションのアイテムに適応させて、お客様の新たなニーズに応えるようにしたんですよ。ですから今ではバッグのみならず、アイウェアやフレグランスなど、幅広いアイテムを展開しています。
リリースされる新製品についてもお聞きしたいです。先シーズン提唱された、Hyper-Craftと今シーズン新たに提唱したUltra-Craftの違いは何なのでしょうか?
まずはHyper-Craftから説明させてください。Hyper-Craftは、最新のテクノロジーと職人の手作業を掛け合わせて製品作りを行うトゥミのブランドメッセージを反映させたものとなります。
なるほど。
そしてUltra-Craftは、Hyper-Craftのマインドをさらに加速させた進化系と言えるでしょう。トゥミが誇る最新のテクノロジーと、まるで機械のように精密な職人の芸術的な手作業を可視化するべく、デザインや素材でそれらを表現しました。例えばVoyageur(ボヤジュール)は、細かなステッチやハンドルの編み込みを職人が行い、全体をテクニカルな撥水加工で仕上げています。
シンガポールという都市にインスピレーションを得て制作されたspring2024コレクションについてもお聞きしたいです。
私たちはコレクションごとに常に次の目的地を探すようにしています。そういった中でspring2024では、パンデミック後に初めてオープン(海外からの渡航を許可する)した国のひとつであるシンガポールの街並みやカルチャーに着目しました。その理由は、ビルなどが建ち並ぶ現代都市として進化しつつも、自然やカルチャーなど、昔からあるコアな要素を大切にしている国としての姿勢が、トゥミのブランドスタイルとリンクしていると感じたからです。
以前にも増してウィメンズアイテムも充実していますよね。
そうなんですよ。近頃は女性からもトゥミが支持されていて、ファッション性の高いアイテムが人気なんですよね。例えば、抜群の肌触りを誇るGeorgica(ジョージカ)コレクションは、さりげないエレガンスな表現が好評で、ブランドの新たなアイコンになりうるアイテムです。
Hypebeast読者におすすめのアイテムを教えてください。
実は私もHypebeastのヘビーリーダーです(笑)そんな私がおすすめするのは 19 Degree のバックパック。なぜならこちらは、ファッションと機能、そしてアートが交差する、まさにトゥミを体現したようなアイテムだからです。Hypebeastの読者は、私と同じように、何か目的に向かって、前向きかつ多角的に生活しているような人たちだと思うので、それに必要な全てが収納できるディテールが詰め込まれた 19 Degree のバックパックはワードローブとして間違いないはずですよ。
Hypebeast:ありがとうございます。最後に今回の新製品リリースと合わせてリニューアルされたトゥミ表参道についてもお聞きしたいです。
トゥミ表参道はブランドの世界観を全身で体験できる新たなスポットとして生まれ変わりました。もちろん以前からそういったコンセプトはあったのですが、現在のトゥミの進化をより全面に押し出した店舗として見せています。象徴的なのは、芸術家のマイケル・マーフィー(Michael Murphy)のアート、そして19 Degree をモチーフとした外装/内装デザインではないでしょうか。そして、そこにはバッグからフレグランス、アパレルなど、新たなアイテムが豊富にラインナップされています。是非、直接足を運んでみてください。素敵なブランド体験を味わっていただけるはずです。
トゥミ表参道
住所:東京都渋谷区神宮前5-9-17
Tel:03-3797-0052
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
URL:https://www.tumi.com