田名網敬一の初・大規模回顧展が国立新美術館で開催
タイトルは「記憶の冒険」
御年87歳。いまも旺盛な創作活動を続ける天才肌の日本人アーティスト 田名網敬一の初となる回顧展が東京・国立新美術館にて開催される。『田名網敬一 記憶の冒険』と題されたこの展覧会では、その60年以上に及ぶ活動を“記憶”をテーマにキュレーションされている。
見どころは、3つ。まず、1つ目は、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)から影響を受けて制作されたという『ORDER MADE!!』シリーズ(1965)や、アメリカの『Avant Garde』誌が主催したベトナム反戦ポスターコンテストに入選した『NO MORE WAR』(1967)などの、日本の戦後文化史と密接に結びついた作品の数々。2つ目は、自身の過去の記憶や夢を主題とした近年の作品。田名網は、幼少期に体験した戦争や生死を彷徨った大病の経験を大きなきっかけとし、「人間は自らの記憶を無意識のうちに作り変えながら生きている」という説に基づいて、自身の脳内で増幅される“記憶”を主題に創作活動を続けているのだ。そして、3つ目は、多種多様なコラボレーション作品だ。〈adidas(アディダス)〉や〈Junya Watanabe(ジュンヤ ワタナベ)〉などのファッションブランドから、RADWIMPSやGENERATIONS from EXILE TRIBEなどのミュージシャンとの協業、はたまた赤塚不二夫やウルトラマンとの異色コラボなど。長いキャリアのなかで、田名網は縦横無尽にアートの化学反応を起こしている。
『田名網敬一 記憶の冒険』の会期は、2024年8月7日(水)から11月11日(月)まで。ここまで大規模に田名網がフォーカスされるのは世界初なので、アート好き、ファッション好き、カルチャー好きを自負するならぜひ見に行ってみよう。
田名網敬一 記憶の冒険
Keiichi Tanaami: Adventures in Memory会期:2024年8月7日(水)~ 2024年11月11日(月)
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:00~18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室1E
主催:国立新美術館、朝日新聞社
協力:NANZUKA
観覧料:一般2,000円、大学生1,400円、高校生1,000円
※中学生以下は入場無料。
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料。