バンクシーが Glastonbury Festival 2024 で新作パフォーマンスアートを披露
マリーナ・アブラモヴィッチも観客に7分間の“沈黙”を要請
世界的な人気を誇る覆面アーティスト バンクシー(Banksy)が、新作のパフォーマンスアートを英国の音楽フェス「Glastonbury Festival 2024(グラストンベリー フェスティバル 2024)」の会場で披露した。
6月28日(現地時間)、アザーステージで行われた英ロックバンド IDLES(アイドルズ)のライブ中に、観客の頭上を移動する形で予告無しで人の形を模したダミー人形を乗せたゴムボードが突如出現。『the Guardian』の記事によると、同バンドのメンバーはこの事について事前に知らされておらず、ライブ中には観客によるパフォーマンスだと思っていたという。その後、IDLESの代理人が確認したところ、バンクシーの作品であることが発覚したようだ。一方、観客の方は政治的なメッセージの強い楽曲の多いIDLESによる演出の一部だと思っていたとのこと。
バンクシーの新作パフォーマンスが行われたのは、IDLESが楽曲 “Danny Nedelko”を披露している最中。この楽曲はウクライナ移民のダニー・ネデルコ(Danny Nedelko)について歌った曲で、政府の移民を排除する政策やナショナリズムを激しく批判した内容の歌詞が印象的。このゴムボートは、英仏海峡を渡る移民を乗せた小さなボートを表現しているようだ。
また、同フェスのピラミッド・ステージでは、ユーゴスラビア出身のパフォーマンスアーティスト マリーナ・アブラモヴィッチ(Marina Abramovi)が登場し、観客に対して7分間の“沈黙”を要請。この行為は、現在世界が直面している“暗黒の瞬間”に意識を向け、さまざまな問題に対して行動を促す呼びかけとしての意味合いが込められている。